診断結果の見方



診断結果は階別・方向別(X方向、Y方向)に示されます。


平屋建ての住宅は1階のX・Y方向の二つの診断結果、
2階建ての住宅は更に2階のX・Y方向が加わり計四つの
診断結果が示され、このうち最も悪い数値が診断の
評点になります。


実際の診断でX・Y方向の表示は下図のようになります。


評点は通常少数点第2位まで表示され、
右のコメント付で判定されます。

1.5以上       ・・・倒壊しない。

1.0〜1.5未満   ・・・一応倒壊しない。

0.7〜1.0未満   ・・・倒壊する可能性がある。

0.7未満       ・・・倒壊する可能性が高い。




現在までに50件ほどの耐震診断を実施していますが、
旧耐震基準で建てられた住宅の診断結果は、概して
良くありません。

悪い例ですと0.3前後、良くても0.7前後で概ね
0.5前後が多数を占めています。


時に診断結果が一人歩きし、不安感を募らせ悪徳
リフォーム業者に付け入る隙を与える場合もあります。

耐震改修は簡単な現場調査だけで、これさえ
付ければ安心だとか、ここを直せば問題ないなど
単一の対応で解決することはありません。

又、一般診断法の現場調査は壁・床・天井をはがさない
ので、設計図書や施工資料が無い場合は不確定要素が
多くなります。
いずれにしても評点は絶対的な数値ではありません。

大切なことは、診断した建物の構造的な問題点をきちんと
整理して把握することです。
その為には、診断者に計算方法の前提条件や、
なぜその評点になるのか、構造的弱点の原因は何かなど、
よく確認します。


耐震診断をしたおかげで心配が増えた。
では本末転倒です。


以下の6項目は、診断結果が悪い事例の主な原因です。

評点が悪い場合は、あてはまる項目があるはずですので
よく確認して下さい。



@ 地盤の悪い場所に建っている。

A 壁の量が少なく配置バランスが悪い。

B 吹き抜けが大きい。(床の剛性が小さい)

C 柱・梁・筋カイ・火打ち材の接合強度が弱い。

D 建物が重い(屋根や壁が重い)

E メンテナンスが悪く劣化が激しい。(蟻害・腐朽菌
)






評点の数値に一喜一憂するよりも

その原因を理解し、対策を検討することが大切です。